2026年を好調に締めくくる日本のブルワリー
今年、日本のブルワリーは、ワールド・ビア・カップ(WBA)、ヨーロピアン・ビア・スター(EBS)、オーストラリアン・インターナショナル・ビア・アワード(AIBA)、ファイネスト・ビア・セレクション(FBS)など、国際的なビール品評会で素晴らしい成績を収めている。ここ数カ月では、さらに2つのコンテスト、ワールド・ビア・アワード(WBA)とインターナショナル・ビア・カップの結果も発表された。今回は、この2つのコンテストに注目する。
WBAには、まず各国単位で審査を行い、そこで選ばれた受賞ビールが国際審査へと進むという、興味深い審査方式がある(詳しくはこちら)。国内審査では非常に多くのメダルが授与されたため、今回はそこには触れず、国際審査の結果に焦点を当てたい。このコンテストでは、まず「IPA」のような大まかなカテゴリーがあり、さらにその中がスタイル別に細分化されている。
「世界最高のフレーバービール」の中の「チョコレート&コーヒービール」部門では、八ヶ岳ブルワリー・タッチダウンの「水出しコーヒーラガー」がスタイル別の最優秀賞に輝いた。コーヒーを使ったビールはスタウトやポーターが多い中、興味深い受賞だ。IPA部門では、Cycle Inc.とDerailleur Brew WorksのコラボレーションによるウエストコーストIPAが、アメリカンスタイル部門で最優秀賞を獲得した。ペールビール部門でも、日本のブルワリーが複数のスタイル別最優秀賞を受賞している。スワンレイクビールは「アンバースワンエール」でアンバー部門を、横須賀ビールは「レッドブリック」で「Bitter over 5.5%」部門を、U.B.P. Breweryは「Urawa City Ale」で「Bitter Up To 4.5%」部門を制した。スワンレイクビールは、ポーターでも受賞し、2冠を達成した。(ポーターは日本のクラフトビールを代表する定番の一つで、これまで何度も受賞してきたビールだ。日本のクラフトビールの歴史を振り返っても、私たちのお気に入りの一つである。)スペシャルティビール部門では、Huîtrièreの「ミモザ・セゾン」がブルットビール部門で最優秀賞を獲得した。(ブルットビールとは何か? シャンパンにインスパイアされた、ドライな味わいのビールをイメージするとわかりやすい。)
日本以外の受賞ビールにも、いくつか注目したいものがあった。Japan Beer Timesでは、世界的に人気が急上昇しているライスビールを複数号にわたって特集している。このスタイルの受賞ビールは、意外にも日本のブルワリーでも、ライスビールの長い歴史を持つアメリカのブルワリーでもなかった。ポルトガルのブルワリー、Super Bock Selecçãoが造る「1927 Japanese Rice Lager」が、スペシャルティビール部門で最優秀賞を獲得した。最後に、ここ数年、ノンアルコール(NA)ビールは市場における存在感を大きく高めている。そのため、「ノー&ローアルコール」部門が設けられたこと自体は驚きではない。しかし、そこに「ダーク」「フレーバー」「IPA」「ラガー」「ペール」「サワー&ワイルド」「スペシャルティ」「スタウト&ポーター」「小麦ビール」という、なんと9つものスタイルが用意されていたのは興味深い。カテゴリー全体の最優秀賞に選ばれたのは、ドイツの小麦ビール「Maisel’s Weisse Alkoholfrei」だった。(アルコール度数は0.3%)
結果の詳細:
www.worlddrinksawards.com/shares/World-Beer-Awards-Winners-2026-FINAL.pdf
インターナショナル・ビアカップ(IBC)は、日本地ビール協会が主催するコンテストで、今年は10月3日から6日にかけて開催された。まずは、このコンテストの基本的な統計データを紹介しよう。今年は21の国・地域から1,400を超えるビールがエントリーし、100名の国際審査員によるブラインド審査が行われた。数十に及ぶカテゴリーで金・銀・銅メダルが授与されるが、それぞれの賞の基準を満たすビールがないと審査員が判断した場合、受賞作を選ばないこともある。(これはワールド・ビア・カップなど、他のコンテストでも見られる方式だ。)興味深いのは、IBCでは缶・瓶で出品されたビールと、ケグ(樽)から提供されるビールを分けて審査している点だ。同じビールでも、樽から注いだものと、缶や瓶に詰められたものとでは、味わいが大きく異なることがあるからだ。
日本の受賞ビールは数が多く、ここですべてを紹介するのは難しい。そこで、今回は目立った傾向や注目すべき受賞ブルワリーを取り上げたい(記事の最後に全受賞結果へのリンクを掲載している)。「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングは、国内勢の中でも際立った成績を収めた。複数の醸造施設で造られたビールが、金賞5つ、銀賞3つ、銅賞1つを獲得した。また、長野県の麗人酒造も大きな成果を上げ、金賞2つ、銀賞4つ、銅賞2つを受賞した。
IBCの特徴の一つは、ビールのスタイルごとにメダルを授与するだけでなく、複数の関連スタイルをまとめた各カテゴリーごとに、最も優れたビールを「カテゴリー・チャンピオン」として選出していることだ。例えば「ブリティッシュ・ヘリテージ」「ジャーマン・ヘリテージ」「ベルジャン・ヘリテージ」「フルーツ&スパイス」などが挙げられる。今年は缶・瓶部門で12カテゴリー、樽部門で10カテゴリーが設けられた。当然ながら、樽部門では日本のブルワリーが多く受賞した一方、缶・瓶部門では海外のブルワリーも目立った。日本からの受賞ブルワリーには、大阪のCraft Beer Base(German Heritage)、兵庫のNami no Ito Brewing(Belgian Heritage)、沖縄のMahowbrew(Aged & Strong)、大阪のfuns brewing(Japan Origin)などが名を連ねた。
IBCチャンピオン受賞結果:
beertaster.org/medal/ibc2026_champion.pdf
IBCスタイル別受賞結果:
beertaster.org/medal/ibc2026_award.pdf
受賞した皆さん、おめでとうございます! 受賞ブルワリーの地元に住んでいる方や、常連の方は、ぜひお祝いの言葉を伝えてほしい。きっと、皆さんからの称賛を喜んでくれるはずだ。


